東京五輪陸上女子100㍍ハードルに出場した寺田明日香さんの講演会が16日、北見市端野町公民館で開かれた。「人生のハードルの楽しみ方」をテーマに、挑戦することの大切さなどを語った。
主催はオホーツク管内教育活動奨励事業実行委員会など。約200人が参加した。
寺田さんは1990(平成2)年、札幌市出身。100㍍ハードルで全国高校総合体育大会3連覇、日本選手権優勝、世界選手権出場などを果たし、2013年に一度、競技を引退。結婚や出産、大学進学、7人制ラグビー挑戦などを経て19年に復帰し、東京五輪に出場するなど活躍を続けている。
「人生のハードルの楽しみ方」と題する講演では、小学生の時に陸上を始めてから現在までの半生を紹介。13年の引退時は負傷などさまざまな要因が重なり「走るのが大きらいになってました」と打ち明けた。
早稲田大学進学、企業への就職などを経て「陸上選手でなく、1人の人間として接してくれる人たちとの出合いが自信につながりました」と、復帰に至るまでの心境を語った。
「人生のハードルの楽しみ方」について「選択の基準を決める」「味方を見つける」「チャレンジを恐れない」の3つを挙げた。7人制ラグビーから陸上に復帰した経験を踏まえ「方向転換をして、成功するかもしれない。モチベーションが上がるかもしれない。チャレンジしないと失敗もない。ハードルは成長のチャンスだと思っています」と述べた。(浩)