
美幌町成年後見支援センターの町民講演会が11日、町民会館で開かれた。町民約50人が参加。終活や成年後見に関する話を通じ、生活などの希望を家族らで共有しておく大切さを学んだ。
一般社団法人終活マイライフ(札幌)理事の熊崎梨絵さんが「笑顔の終活」をテーマに講演。終活について「以前はお墓や供養のことが中心だったが、今は葬儀の形や相続、片付け、エンディングノートが中心」とし「葬儀は直葬が増え、墓じまいも増えています」と紹介した。
「(人生は)何が起きるか分かりません。元気な時こそ終活をしてほしい。自分が『親のためにこうしたい』と考えても、親の希望がそうとは限らない。気持ちや希望をきちんと聞いておくことが大切です」と助言した。
続いて日本医療大学リハビリテーション科准教授の合田央志さんが「母親の成年後見人を経験して」と題して講話。認知症の母親の介護を通じて実感したことを話した。
故人の希望を生前に聞いておくことが大切
母親の後見人になった理由について「母の財産が母の生活のために使われていることを明確に、公的に説明できるようにし、家族間のトラブルを未然に防ぎたかった」と紹介。被後見人の望みを汲み、後見人の役割を果たすため「生活の中で何を大切にしているのかを考え、家族らと共有してください」と話した。 (浩)