日本には古くから、鏡もちや門松などの正月飾りを準備する習わしがあり、その中のひとつが、しめ飾り。玄関に飾るのが一般的ですが、中にはクルマのフロントグリルにもしめ飾りをつけるドライバーも。しかし、近年は車に飾る人はめっきり少なくなっています。
しめ縄は、神様が降りた神聖な場所を示すもので、その起源は、神話の時代へとさかのぼります。しめ縄が張ってあるところは、不浄なものや悪霊は入れないとされていて、一種の防御壁・魔除けの役割も果たしているそうです。
また、しめ飾りの由来は、日本神話に登場する「岩戸隠れの伝説」とされています。伝説によると、天照大神が岩戸にこもり世界が暗闇に包まれたため、神々がしめ縄で戸をふさいで天照大神を連れ出しました。このことから「しめ」には神様が占める場所という意味があると言われています。
しめ飾りには、新しい年の五穀豊穣(ごこくほうじょう)、無病息災、家内安全を願い、先祖の霊をお祀りする意味も込められています。
しめ縄飾りを玄関に飾るのは、ここが年神様を迎える家であることを表すため。しめ縄を張る場所は玄関や神棚が一般的ですが、近年は飾り棚やテーブルの上などに飾る家庭もあるようです。
お正月が過ぎたら、どんど焼きなどに出して炊き上げてもらうのが習わし。一般的には7日(七草粥を食べた後など)に外しますが、8日になってから外すところもあります。各市町村の規定に従って処分してください。