道の駅「ぐるっとパノラマ美幌峠」で働く従業員が20日、強盗や不審者への対応を訓練した。美幌警察署の署員に刺股(さすまた)の使い方や110番通報時の注意点を学び、道警北見方面本部爆発物対応専門部隊の不審物回収訓練も見学。万が一の事態への対応力を高めた。
美幌峠レストハウス内で営業する各店舗の従業員9人が参加。美幌警察署生活安全課の秋田敦史係長が「身の安全を守るため、どう逃げるか経路などを日ごろからイメージトレーニングして」と話し、犯人が凶器を持っている時は近づかず刺激しないこと、身の安全を確保して110番通報すること、距離を取る時は店のテーブルやいすも活用できることなどを伝えた。
レストハウスにあるさすまたを使い従業員同士で訓練。訓練中に署員扮する暴漢が乱入し、従業員たちが協力して押さえ込んだ。
暴漢の逃走後、施設運営責任者の田中桃子さん=株式会社TAISHI=が模擬の110番通報を体験。突然に乱入した暴漢の身長や服装などの特徴を伝えていた。田中さんは「暴漢が現れた時は焦り、記憶が正しいか少し心配でした。トレーニングを重ねたい」と話した。
不審物回収訓練では、防護服を着用した隊員がベンチに置かれたバッグの中身をX線撮影で確認し、マジックハンドのような工具で回収し、処理車に積むまでを見学した。 (浩)