小学生らが〝いじめ〟考える機会に

2025-03-06 掲載

(北見市/社会・教育)

2月最終水曜日は「ピンクシャツデー」

 2月最終水曜日は、ピンクシャツデー。カナダで始まったいじめ撲滅運動に賛同し、北見YMCAは2015年から毎年、小学生らを対象に、いじめについて考える機会を設けている。どうしたらいじめがなくなるのか—といったテーマに向き合うワークショップの参加者は、この10年間で延べ約千人に達し、少しずつ理解の輪が広がってきている。

北見YMCAがワークショップ開設
さまざまな意見出し合い理解の輪広げ
10年間で千人以上が参加

YMCAの先生を講師に、いじめ防止ワークショップ == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
YMCAの先生を講師に、いじめ防止ワークショップ

 2007年カナダの男子中学生がピンク色のポロシャツを着て登校したところ、からかわれ暴行を受けた。それを聞いた上級生2人が「いじめなんてうんざりだ。アクションを起こそう」と提案。翌朝には学校中がピンク色に染まるほど大勢がピンクのシャツを着て登校し、抗議の意思を示したことに由来する。

 北見YMCAでは学童保育やクラブ活動の児童が参加し2月26日、いじめ反対のワークショップを開催。シャツのほかピンク色の帽子や髪どめを身に着けた小学生がどうしていじめが起きるのか—などについて話し合った。

 講師の「ほかの人と違うところは何?」という質問に参加児童は「髪型」「性格」「趣味」などと回答。「みんなと同じじゃないとだめですか?」との再質問に男子児童は「違ってもいい」と答え、講師は「その通りで一方的に自分の考えを押し付けたり真っ向から相手を否定するのは良くない」と説明した。

 「どんな世界をつくったら、いじめがなくなりますか」というテーマでは児童達が「争いのない世界」「みんなを尊重する世界」「話し合って解決する世界」などと回答。

 「意見を認め合える世界」という答えには講師が「よく、そんなことないよとか、でもさとか否定の言葉から入る人を見掛けるが、まずは相手を認めることが大事」と児童に賛同。その上で「身の周りでいじめが起きたときには自分を大切にしながら、正しい行動ができる人になってください」とまとめた。 (寒)

手づくりのピンクの折り紙に「仲間はずれ」「わるぐち」など、してほしくないことを書いて張った == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
手づくりのピンクの折り紙に「仲間はずれ」「わるぐち」など、してほしくないことを書いて張った

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