美幌町教育委員会が2031年に開校を目指す、小中一貫の義務教育学校の整備に関する町民説明会が2月28日、町民会館で開かれた。保護者ら約60人が参加。質疑では学習環境などについて活発に意見を交わした。
義務教育学校は、児童・生徒数の減少が続く中、活動に支障をきたさない集団での教育環境を維持し、小中9年間を見通した教育を進めることが主な狙い。整備基本方針案では、児童・生徒が同じ校舎を使う施設一体型であること、整備候補地として災害などの恐れが少なく、都市機能誘導区域内にあり利便性が高いことなどから、美幌小学校を増築・改修する考えを示した。
説明会では、町教委がこれらの経過や考えを説明。質疑では、参加者がいじめの対応について「(児童・生徒が)転校するケースもあると聞いている。(義務教育学校では)9年間苦しむことにならないか」、特別支援学級について「学校が分散しているから教員が見守れているのでは。一カ所にまとまることで解決につながるのか」と質問。町教委はいじめについて「細かな情報の収集と共有をして未然に防ぎ、初期対応をきちんとする」、「特別支援学級は児童・生徒8人に教員1人と決まっている。同じ環境で学べ、学級が増えることで新たな交流や経験も期待できる」とした。
このほか「『文』『武』のどちらに力を入れているかなど、学校ごとに違うカラーをどう考えていくのか」などの質問があり、町教委は「今後、開校検討委員会などで対話、合意を図ることになる」とした。 (浩)