能取半島の先端には観光名所として有名な能取岬がある。
冬の能取半島を歩き、海岸まで下りるには「スノーシュー」と「ポール(ストック)」は必須アイテム。スノーシューを装着し、握ったポールで姿勢バランスを保っていれば、深い雪の中でもかなり歩きやすくなる。
先日、記者は知人らと散策を楽しんだ。午後1時過ぎに歩き始め、木々の合間から差し込む太陽の光が幻想的だった。
30分ほど山林を歩き、半島の崖部分を慎重に下りて、海岸に到着した。
目の前には真っ白な流氷の世界が広がり、視線を上げると雲一つない真っ青な空が広がっていた。
流氷と青空―。「これぞオホーツクブルーの世界!!」と、心の中ではしゃいだ。
流氷を横目に海岸を進むと、凍った滝が近づいてきた。半島から流れ落ちる滝が凍った姿は不思議な迫力があった。
よく見ると、凍った滝の上部の一部は解け始めており、透き通った〝ミネラルウォーター〟が流れていた。耳を澄ませば、水が奏でるリズミカルな音色を感じることができ、心が静まった。
暗くなると道中でアクシデントが起きやすくなるため、散策は2時間ほどで切り上げた。
帰り道では、体験ツアーの一行を見かけた。先頭を歩くガイドさんに続き、外国人らしき4、5人の観光客がスノーシューを装着した足を動かしていた。
近年、能取半島を徒歩で下りて流氷を見るツアーは観光客に人気があるという。実際に足を運ぶと、人気の理由がわかるはずだ。
(※初心者さんは、ガイドさんや経験豊富な方と一緒に散策することをお勧めします)