訓子府町で活動する地域おこし協力隊と地域活性化起業人の活動報告会が9日、町公民館で行われた。地域活性化起業人として「まちづくり会社」設立プロデューサーを務める脇坂真吏さんがメインスピーカーとして登壇し、同社の設立について開基130年を迎える来年4月1日を目指していると述べた。
まちづくり会社の設立は伊田彰町長の公約の一つ。基幹産業である農業を中心とした町の魅力発掘や価値の向上につながる取り組みを通じ、持続可能なまちづくりを目指すもので、昨年5月に脇坂さんが着任した。
今年度は常駐の地域おこし協力隊3人と定期的に町を訪れる地域活性化起業人2人が新たに着任し、起業に向けた動きが具体化する。
今後のスケジュールについて脇坂さんは、10月ごろまでに事業計画をまとめ、12月ごろまでに創業計画を作成すると説明した。出資に関して「町民と関係性を持ち、前向きに意見をもらいたい」と町民出資枠も検討していると明かした。
また「行政と民間の両者の良いところと隙間を埋めることが我々のミッション」と語り、行政のような幅広い分野を横断的にカバーする「クロス」、町内外の個人・団体をつなぐ「ハブ」、既存の事業者や活動を支援する「サポート」を基本概念に事業化を推進。現時点では「農業・観光・教育」が事業の中心になると話した。
報告会ではこのほか昨年度着任の地域おこし協力隊3人が写真を交えて活動を報告。今回、地域活性化起業人2人の人材派遣に協力した石井食品株式会社の代表取締役社長、石井智康氏も特別登壇し、地域に根付いた同社の取り組みを紹介した。 (理)