海外から来北している外国人に日本語を教える市民ボランティア北見YMCAいろはの会の日本人会員向け講習会が12日、北見市東地区公民館で開かれた。外国人受験者が増えると予想される日本語能力試験で、会員が補助を務めるほか日本語を教える立場として専門家に学び、今後の日本語指導に役立てる狙い。
技能実習などの期限終了後の滞在や転職、さらなる高待遇を求める一方、現場では目的に応じた外国人の日本語能力が問われる。
講習会はJICAの基金を活用して実施。試験に向けた外国人向け日本語能力集中講座が行われるのを前に、補助役を務める同会会員に対して開催した。
講師は北海道大学国際教育研究部の平田未季さん。各種試験の概要や対策、外国人学習者のためになる教育支援などを解説した。
平田さんによると、日本語能力試験(JLPT)は基本的な日本語理解のN5から幅広く理解できる難関のN1まで5段階に分かれている。例えば、アルバイトをする上でJLPTのN3ならば圧倒的に信頼度が高いなど、様々な場面で指標として使われ、自分の立ち位置の確認にも用いられているという。
平田さんは「今年12月の試験結果からは国や地域、学習機関、試験の別を超えて自分の言語能力が世界のどのレベルにあるのか参考になるようになる」と興味深い情報も伝え、受講した会員は熱心に耳を傾けていた。 (寒)