連載 増える不登校~網走市~ ㊤

2025-05-29 掲載

(網走市/社会・教育)

昨年度の不登校
初の「100人超え」

 網走市において、不登校の児童生徒が増えている。同市教委のまとめによると、2024(令和6)年度は児童・生徒合わせて101人となり、15(平成27)年度以降で最も多かった。また、「100人台」を超えたのは初めてだった。増加傾向が続く中、網走市教委の対策などを調べてみた(※不登校の定義=年間30日人以上の欠席)。 (大)

中学校は全体の1割近く
網走市教委の対応は?

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■衝撃

 本紙はこれまでも、オホーツク管内や網走市内の不登校児童生徒について紹介してきた。先日、担当記者は網走市教委に24年度などの関連データを求め、回答を得た。同市教委からの資料を手に取り、「101人」との数字に衝撃を覚えた。

 記者が市内の不登校児童生徒について本格的な取材を始めたのは、15年度から。同年の不登校児童生徒は22人で、その9年後には4・5倍増えたわけだ。

 15年度からの推移をみてみると、19(令和元)年度までは年間30人前後だったが、22(令和4)年度から増加幅が大きくなり、24年度は「100人台」となった。

■割合

 市内の児童生徒は減少し続けている。

 15年度の小学生は1817人、中学生993人に対し、24年は小学生約500人、中学生は約200人減っている=児童生徒数は5月1日時点=。

 網走市において、児童生徒数は減少の一途をたどっているものの、不登校生は増加している―というのが現状だ。

 市内全体の児童生徒に占める不登校生の割合も調べてみた。24年度は次の通りだ。

▽小学生=3・12%

▽中学生=7・7%

 …………………

 不登校生の割合については、小学生の場合は21(令和3)年度まで1%に満たなかったものの、2年後には3%台に突入した。

 中学生の場合は、22年度から7%台で推移。このペースが続けば、「全体の1割が不登校」という状況も現実味を帯びてくる。

 網走市教委は、いじめ問題でも対応を迫られている。増える不登校生については、どのような対策を講じるのだろうか?

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  • 不登校

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