
■増える不登校
本紙はこれまでも、網走市などの不登校数や地元教育委員会の取り組みなどを紹介してきた。(※不登校の定義=年間30日以上の欠席)
網走市において、不登校児童・生徒は増加傾向にある。
2015(平成27)年度の不登校児童・生徒は22人だった。19(令和元)年度までは毎年、30人前後で推移していたが、21年度57人、22年度78人となり、24年度は101人と、初めて100人台を突破した。
網走市の今年度上半期(4~9月)の不登校数は、児童18人(全体の1・8%)、生徒46人(同6・1%)となっている。 中学生の不登校数が多く、このペースで進んだ場合、前年度の60人を超える可能性もある。
■6割「知らない」
網走市内において、不登校児童・生徒が増加傾向にある中、同市教委は文科省の指針を踏まえ、ICT(情報通信技術)を活用した学習活動の充実に取り組んでいる。
ICTを活用した取り組みの一つに、不登校児童・生徒を対象にしたオンライン学習などがある。文科省は19年10月、不登校児童・生徒が自宅においてデジタル端末などを利用して学習した場合、「学校長の判断により出席扱いとすることができる」とした。(※『ネット出席』とも呼ばれる)
株式会社すららネットは今年8~10月にかけて、不登校の小中学生と保護者400人を対象にした調査を実施。ネット出席の認知率を調べたところ、「知らない」と答えたのは、子どもが63・5%、保護者は26・6%だった。
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次回は、株式会社すららネットの調査結果の詳細、網走市教委のネット出席についての周知方法などを紹介する。