
コンビニ強盗などの対応訓練が5月30日、セイコーマート美幌青山店で行われた。美幌警察署員扮する粗暴な犯人への接し方、警察への通報など一連の対応を学んだ。
2024年2月、札幌市内のセイコーマートで従業員の男性が来店した男に刃物で刺され、死亡する事件が発生したのを機に、各地区で訓練を強化している。この日の訓練には、美幌、大空町内計7店舗の従業員13人が参加した。
訓練では、署員扮する犯人が来店し、大声で威嚇しながらカウンター越しに従業員に刃物を突きつけて金銭を要求。「もっとあるだろう!」と迫真の演技ですごんだ。
犯人が逃走後、従業員は警察に通報。人相や髪型、服装、逃走方向などを的確に伝えたが、訓練後は「すごい勢いで来られて、訓練と分かっていても怖くて、余裕がなくなりました」と感想を述べた。
美幌警察署の高橋勇樹刑事・生活安全課長は講評で「犯人との間合いを保つことが大切。金品目的とはいえ犯人も興奮しており『ブスッ』といってしまう可能性はある。一番大事なのは従業員さんの命。身の安全を確保することを第一に考えてください」と話した。
このほか、酒に酔って横暴な来店客への対応、高額の電子マネーを購入しようとする不自然な来店客に購入を踏み止まらせる対応も訓練。来店客らに手をつかまれた際の振りほどき方も学んだ。
訓練を企画したセイコーリテールサービス株式会社道東営業部2課の兼平隆章課長は「警察の協力を得て今後も訓練を重ねたい」と話した。 (浩)
