深宇宙への誘い ①

2025-06-12 掲載

(網走市/文化)

~網走の天文台のとっておき
網走のアマチュア天文家・桑野 真行さんが案内

 暖かくなり、夜、星空を眺めるのに良い季節となってきました。喧騒を忘れ、星空を眺めて悠久のひとときに思いを馳せるのは素敵な時間です。網走市内に私設天文台を構え、市呼人の公設網走天文台(スポーツトレーニングフィールド内)で30年以上にわたり案内役を務めるアマチュア天文家・桑野真行さんの「煌星(きらぼし)観望会」は6月14日と28日、見頃となっている星雲・星団の観察会を企画しました。そこで、桑野さんがこれまでに撮影した星雲・星団のとびきりの写真と解説で星空を紙上散歩するシリーズ「深宇宙への誘い~網走の天文台のとっておき」を始めます。1回目は観望会でも観察が期待されるM13球状星団。果てしなく謎の多い、星と宇宙に興味を深めませんか。 (寒)

M13球状星団
北天一の美しさ

M13球状星団(2019年6月2日、桑野さん撮影) == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
M13球状星団(2019年6月2日、桑野さん撮影)

 夏定番の星団、全天で5番目に大きいヘラクレス座の球状星団M13は北天一といわれる明るく美しい球状星団です。質量が軽く寿命の長い星や超巨星など太陽と同じように自ら光っている恒星の集まりで、その数は数十万個と言われています。

誕生は約100億年前
肉眼でも観測可能

 銀河系の中でも比較的早い時期に誕生したと考えられていて約100億年前。宇宙の誕生から約40億年後にできた古い天体です。

 太陽系から2万3500光年離れていて、見かけの大きさは月の約70%。星空での位置は、夏の大三角を形作る星のひとつ、こと座のベガや天の川の近くにあって、天頂高く上り、まちの光を受けづらい場所ならば、位置さえ分かっていれば肉眼でも何とかとらえることができます。

 双眼鏡では丸くにじんで星雲状に見え、天文台に備えられる口径35㌢の天体望遠鏡では粒状に星を分離して捉えることができます。

【煌星観望会】

 6月14日、28日各午後8時半~9時半、公設網走天文台(呼人スポーツトレーニングフィールド管理棟屋上)。無料。開催前日午後3時までに桑野さん(090-8707-6258)へ予約連絡を。

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