
■割合
24年度の中途退職者13人のうち、20・30代は11人で84%を占めた。辞める理由は「転職」が最も多く、8人(46%)だった。
過去10年においての職員全体に占める中途退職者の割合は、24年度が3・6%で最多。次いで、2015(平成27)年度と16(同28)年度の3・1%、23(令和5)年度の2・5%、17(平成29)年度の2・3%などとなっている。
こうしたデータを踏まえると、24年度は特異なケースといえる。ただ、中途退職者は近年、増加傾向にあり、市議会でも度々、対策を講じるよう指摘されている。
■対策
以前の網走市議会で中途退職者について指摘された際、当時の企画総務部長は要因の一つとして、簡単に離職してしまう傾向が強いとされる〝世代の問題〟とした。
本紙は市役所に対して、中途退職者を減らすための策を講じているのかを尋ねた。その答えは次の通りだ。
▽市の担当者=「退職理由の聞き取りや、ワークライフバランスの充実を図るため、休暇制度の充実や取得促進、ノー残業デーの設定を行っているほか、キャリア形成や仕事とのミスマッチを防ぐため、職員に『人材育成・能力開発シート』の提出を求めるとともに、個別面談を実施している」
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離職の要因は「世代の問題」?
この数年、目新しい対策は講じられず
実は、本紙は2年前にも同じ質問をしている。回答内容は今回とほぼ同じで、目新しい対策は講じられていないことがわかった。
過去10年、市職員数はほぼ変わらない(350人前後で推移)。一方、網走市の人口は減少の一途をたどり、今年4月末は3万1750人で、10年前と比べ5700人ほど減っている。
市職員の〝中途退職問題〟の解消は、水谷洋一市長の言う「人口減少社会への挑戦」に含まれるかもしれない。