1054年に起きた超新星の爆発の残骸。当時は昼間の青空の中でも見えた様で現在も秒速1300㌔でガスが四方に飛び散り、広がっています。中心部にパルサー=中性子星が発見され、電波や光を出しています。
藤原定家の「明月記」に記されており、木星のように明るくて2年間ほど輝いたようで、23日間は金星のように日中も見えたようです。その広がり続ける現在の本当の姿は7200年後でしか分かりませんが…。
距離7200光年、明るさ8・4等星、見掛けの大きさ月の1/5、小口径では佐渡島の形に見えます。
※注 Mはメシエ天体のナンバーで、昔シャルルメシエと言う人が自身の彗星観測の際に間違わないようにリストアップしてカタログとしたもので「メシエカタログ」と呼ばれています。観測が発達した現代では望遠鏡の発達と相まって暗い天体が数多く発見されたことから現在ではNGC天体やIC天体などの他のカタログが広く使われています。
※参考文献=誠文堂新光社刊2022年版「天文年鑑」、誠文堂新光社刊中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」、誠文堂新光社刊藤井旭著編集「全天星雲星団ガイドブック」