北見・辻市長が有識者迎え懇話会

2025-08-13 掲載

(北見市/社会)

合併20年の節目前に課題解決目指し

 来年3月に市町合併から20年の節目を迎える北見市の課題解決に向け、辻直孝市長は7日、3人の有識者を迎えて市長懇話会を開いた。財政健全化に取り組む市の今後について、有識者からは「痛みを共有しながら、前向きな議論も同時に進めるべき」などの提言が聞かれた。

痛み共有しながら前向きな議論を
人口減や高齢化、財政悪化など持続可能な施策立案に向け提言受ける

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 旧北見市、端野町、常呂町、留辺蘂町は2006年に合併。減り続ける人口や高齢化に加え、近年は急激な財政悪化という難題を抱えている。今回、市の持続可能な施策立案に向けて有識者の意見を聞く場を設けた。出席者は前釧路市長の蝦名大也氏、北海道大学公共政策大学院教授の今井太志氏、同大学総合イノベーション創発機構客員教授の橋本幸氏。

 辻市長は「多くの課題解決に向けそれぞれのお立場から助言をいただきたい」と挨拶。事務局が人口推移や上下水道、公共施設の状況、各種財政指標について説明し、3氏からの提言を受けた。

 市町合併の3年後に釧路市長に就任し、財政健全化に取り組んだ蝦名氏は「『都市経営』という言葉を使い、合理化を進めながらも、すべての資源を活用してプラス成長を目指した。また、転出が転入を上回る人口の社会減対策にも力を入れた」と経験談を紹介。

若者に選ばれるまちづくりを

 橋本氏は「本州のようなコンパクトシティの考え方をそのまま北海道にあてはめるのは、生産地の崩壊につながりかねない。北見市は合併で多様な産業を手にした。地域の価値を守り、痛みを共有しながら市政の軌道修正を考えるべき」。

 今井氏は「若者の視点を大切にし、若者に選ばれるまちづくりが必要。若者が活躍できる知的産業を育て、『知』を外に委ねない仕組みを」と呼びかけた。 (柏)

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