■伐採の根拠
市は先日、市道を対象にした「街路樹再編計画」(案)を公表。9月12日まで市民の意見を募った上で、年度内には策定する考えだ。
2039年までの撤去・再植樹のエリア明確に
同計画の特徴は、2039年までに「撤去」「再植樹」するエリアを明確にしたことだ。
街路樹を「撤去」「再植樹」する主な理由は、①樹齢40年(倒木の危険など)②市の「立地適正化計画」で設定された居住地誘導区域に含まれない―だ。
同計画(案)では①②に基づき、「撤去」「再植樹」する検討路線を設定。例えば、「撤去」するとした路線は、「つくしケ丘本通線」(通称3・3・3通り)や「山下通り」などとなっている。
現在、市が管理する街路樹は「55路線の2686本」で、同計画(案)では半分ほどの「24路線の1235本」にするとしている。維持・管理費の軽減、人手不足の対応も含まれる。
■商店街の木
網走市役所・新庁舎も並ぶ、南4条通りの商店街。2年前の7月、市道街路樹34本が伐採され、市民の一部から「なんで切っちゃたの?」などとの声が本紙に寄せられた。
伐採した理由について、当時の担当者は「巨木化し、信号機や交通標識の視認性を妨げ安全上の問題が度々発生。また、地域からの落ち葉に対する苦情も少なくなかった」とした。
商店街で2年前に伐採された街路樹も再植樹に
まち全体の〝緑化デザイン〟に統一感
当時、市には街路樹を伐採する上での指針となる計画や事務マニュアルは存在せず、〝部署ごとの判断〟に委ねられてた。つまり、将来のまち全体のデザイン視点を欠いた状況で伐採していたわけだ。
同計画(案)では、伐採された南4条通り商店街の街路樹スペースには再び、樹木が植えられることになっている。計画が原案通りに策定されれば、地元商店街に再び、〝緑〟が戻ってくることになりそうだ。