
北見北斗高校3年生の堀内あずさんと原田莉子さんが、このほど札幌で開かれた日本分析化学会の高校生ポスター発表で、最高位の最優秀講演賞を受賞した。2人は「先生方のおかげ。(研究の)集大成になりました。うれしいです」と喜んでいる。
同学会は毎年全国各地で開かれており、今年は9月に北海道大学で3日間にわたって実施。高校生をはじめ、大学生や企業など100以上が集まるポスターセッションも行われた。
2人の研究は「高温焼成シリカゲルを利用した抗菌ペプチドの抽出」。もともと友人だった2人は、2年生の時に同校SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の研究テーマが同じ分野で、ともにシリカゲルに興味を持っていたことから、チームで研究を開始。校内のポスターコンクールで発表するグループの一つに選ばれ、2人にさらなる発表の場をと、担当教諭のすすめで同学会に参加した。
高校生ポスター発表には、全国各地の高校から10組が参加。内容を記したポスターの前に研究した生徒が立ち、関心を持った大学や企業の研究者らに説明を行うというもの。
「高温焼成シリカゲルを利用した抗菌ペプチドの抽出」テーマに
「研究の集大成になりうれしい、参加して良かった」
学会だけあって専門家ぞろいで、するどい質問も出たという。堀内さんは「レベルの高い人ばかりでこわかったけれど、新しい知識を得ることができたと思います」、原田さんは「アドバイスをくれる方もいて、もう1年研究できたらと思いました」と振り返る。
そもそも「賞があると思っていなかった」という2人。突然会場で表彰状を渡され、驚くばかりだったそう。「ほかの学校はポスターがかっこよかったり、大学と協力して研究しているところもあって、ここまで(高く)評価してもらえるとは思いませんでした」と2人は笑顔をみせる。
堀内さんは「自分の興味のあることに全力を尽くすことが楽しいと思え、真剣に向かうことの大切さを学びました」、原田さんは「あきらめないでがんばれば結果が出るという貴重な経験ができました」と話し「参加して良かった」と声をそろえた。 (菊)