
入学者の低迷で道教委から募集停止の可能性が示されている置戸高校で27日、入学者確保の方策についてアイデアを出すワークショップ「置戸高校作戦会議」が行われた。町内の教育関係者や同窓生、地域住民ら50人が参加し、意見を出し合った。
ワークショップは、同校と町教委、同校学校支援対策協議会が主催した「置戸高校に関する地域説明会・懇談会」での協議テーマの一つとして実施された。
前段、同校の浅井邦昭校長が今年度のオープンスクールや個別の説明会に参加した中学3年生の人数は33人だったと報告。ワークショップでは説明会に参加し、同校への進学に興味を抱いた中学生に出願してもらうためにできる取り組みについて、参加者が7班に分かれてアイデアを出した。
各班からは「在校生や卒業生の協力を得て、オープンスクールに参加してくれた子へ直筆のはがきを送る」「地元から進学した生徒へのサポートをさらに手厚くする」「在校生の親に子どもの成長を発信してもらう」「毎日同じ時間にチャットで質問コーナーを設ける」などの意見が出された。
ワークショップを見守っていた道教育庁学校教育局高校教育課の滝田尚誠課長補佐は入学者確保のためには「入学までのワクワク感を高めさせる」「入学に関する不安を払拭する」「入学予定者としての一体感を持たせる」ことなどが大切と助言。取り組みの一例として中学生とその保護者の不安に在校生とPTAがQ&A形式で答えるニュースレターなどの案を紹介した。 (理)
置戸高校の現状 メモ
置戸高校に関する地域説明会・懇談会の中であらためて同校の現状について説明された。
道教委は1学年1学級の高校は、入学者数(5月1日現在の第1学年在籍者数)が2年連続で20人未満の場合、再編整備(募集停止)を進める方針。
同校の入学者数は2023年度11人、24年度9人、25年度14人と再編整備の対象となっているが、福祉科を設置する学校であるため、入学者確保に取り組む「集中取組期間」が一定期間設けられ、期間中は再編整備が留保されている。
 同校は8年連続で再編整備留保の位置づけ。地域と連携し、高校の魅力発信に取り組んでいるが、期間中であっても入学者数が▽2年連続10人未満の場合は募集停止▽10人以上20人未満なら集中取組期間の見直しを検討▽20人以上の場合は再編整備から外れる。
 
                        