
より町民に近い学校をめざす置戸高校(浅井邦昭校長)は10日、地域住民を学校に迎え、初めての「語り合うつどい」を開催した。7人の町民が来校し、1・2年生22人と対談。質問を交わし合い、互いに興味を深める良い機会になった。
浅井校長によると、広く全国から生徒が入学してくる一方、町内からの入学者が減少傾向にあり、検討課題になっていた。そこで、昨年と今年の町の夏まつり会場に福祉ブースを構え、来場者に車いす体験などをしてもらい好評だった。またコミュニティホールぽっぽに置戸高校ブースを設け学校をPRした。
そんな中から「福祉科」に特化した高校というのは「どんな教育をしているのか分かりづらい」「どんな生徒が置戸高校に来ているのだろうか」といった町民の声が聞かれた。
そこで「もっと町民との距離感を詰めたい」と同校の提案で、ざっくばらんに話し合う機会を企画した。
4つのグループに分かれ、机を挟み近くで会話。女性町民は「この学校をどうして選んだの」とたずね、男子生徒は「看護師の母親の背中を見てきて、自分も人の役に立つ仕事に就きたいと思って選んだ。親には言ったことはない」と回答。町民達から「えらいね。頑張ってね」とエールが送られた。
男性町民は「私達の頃は普通科か商業科くらいで福祉科というのはなかった。うらやましい」と語り掛け、生徒は「普通科に近く、多様な勉強ができる。もし良かったら入学してきて」と勧めた。
参加した町民は「これまで意外と話す機会はなく、生徒とまちで会っても挨拶を交わす程度だった。これからは何気ない会話もできそうです」と笑顔。生徒の旭川出身の岩森唯杏さん(2年)は「学校と寮の往復ばかりで今回、置戸のまちのことが知れて良かった」、北見市出身の瀬尾果愛さん(1年)は「この学校に来てから積極的になれた。今回も話し掛けられた」とつどいの成果を話した。
つどいの運営を担当した藤井優弥さん(2年)と三橋正和さん(同)は「まちのことを知れたし、置戸高校についても興味を深めてもらえたと思うので良かった。また開催したい」と話した。 (寒)
