北見赤十字病院の市民講座

2025-11-10 掲載

(北見市/社会)

おかしいと思ったら病院で検査を

 「認知症ってミステリー?僕のこれまでのヒストリー、これからのセカンドストーリーを語る認知ショー」と題し、ほっかいどう希望大使(認知症本人大使)の松本健太郎さん(51)が登壇した。48歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断された松本さんは、診断を受ける前の変化や、診断後の生活について体験を語った。聞き手は、通院先の砂川市立病院認知症疾患医療センターの精神保健福祉士・大辻誠司さんが務めた。

ほっかいどう希望大使
 松本 健太郎さん(51)

講師の松本さん(左)と聞き手の大辻さん == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
講師の松本さん(左)と聞き手の大辻さん

 北見赤十字病院認知症疾患医療センターの市民講座「認知症と共に歩むこれからの人生~

希望がもてる社会へ」が1日、Nicc芸術文化ホールで開かれた。

 大辻さんと共に登壇した松本さんは冒頭、「今日はタブレットの原稿を読みながら話します」と前置きして語り始めた。

若年生アルツハイマーの診断前の変化や体験など語る

 松本さんは3年前、若年性アルツハイマー型認知症と診断された。診断前は仕事の手順や書類作成が分からなくなることがあり、当初は「うつ病」と診断された。その後、他の病院で「うつ病を伴う仮性認知症」と診断され、最終的に砂川市立病院で「若年性アルツハイマー型認知症」と診断された。

 医師の指導のもと薬を服用しながら、自分なりに病気について調べ、食事や運動、睡眠を見直した。現在も妻の協力を得て、工夫して生活している。「ちょっとおかしいと思ったら放っておかず、病院で検査を受けてほしい」と呼びかけた。

活躍できること証明したい
全道各地で講演や啓発続け

 「認知症になっても活躍できることを証明したい」と昨年8月から「ほっかいどう希望大使(認知症本人大使)」として、全道各地で講演や啓発活動を行っている。さらに、「ありのままを公表し、社会の役に立ちたい」との思いからブログ(あるつは今)も開設した。

 ちょうど講演の前日には、約30年勤めた赤平市の会社を退社。この日から(株)シロ(東京本社)へ転職し、砂川市の「みんなの工場」に勤務することになった。家族とともに赤平市から砂川市へ移り住み、これまで妻の運転で通っていた病院も徒歩で通えるようになったという。松本さんは「これからが楽しみです」と語った。 (知)

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