置戸町は、町内を運行する3路線のバスのうち利用の少ない勝山線を来年秋に廃止する方針で、運行事業者の北海道北見バスと協議を進めている。
11日にスタートしたまちづくり移動町長室で住民に報告した。
北見バスターミナルから勝山温泉ゆぅゆまでを結ぶ勝山線の利用状況について、町が実施した冬(2月3日~同9日)と夏(6月2日~同8日)の乗降調査では、利用率は1便あたり1人~2人未満で、調査期間中は置戸から勝山行きを利用する人はゼロだった。
勝山線の収支状況は、運賃収入から運行経費を差し引くと、2024年度で約2700万円の赤字となっている。国と道からの補助金で補てんし、不足分を沿線自治体が負担しており、町の負担分は484万円だった。
廃止時期については「来年9月もしくは11月いっぱい」で、ダイヤ調整などが必要なことから運行事業者と協議の上、決定する。置戸高校や訓子府高校への通学に関しては、スクールバスへの同乗を検討していくとした。
また、町民の移動手段確保に向けて町は来年4月からハイヤー料金助成制度を拡充する考え。乗降1回につき500円の利用料を300円に引き下げる。
勝山地区の移動町長室の中で深川正美町長は「住民の皆さんにとって廃線はショッキングなことですが、(ハイヤーの利用で)置戸までつなぐ道を利便よくしてもらいたい」と理解を求めた。 (理)
