
■功労者
市長交際費は、行政執行上やまちの利益のために、市・町・村を代表して首長が外部との交際・交渉に利用するための経費。祝い金や式典への出席費、慶弔費、お土産などに支出される。道内の市の大半が公開する中、網走市は非公開としている。
本紙取材では、令和6年度の網走市長交際費の支出額は328万円。交際費を公開している北見市は約108万円、北海道知事は約209万円だった。
網走市長の交際費については、今年9月の定例市議会でも複数の市議が質問を重ねた。慶弔費の支出根拠について市側は「市の功労者」と説明してきた。
■初公表
今月9日の定例市議会・一般質問で古都氏は、公文書開示請求により入手した市長交際費の支出内訳を記した資料を基に、市長交際費による慶弔費について尋ねた。
古都氏は慶弔費について「公的な支出なのか(水谷市長の)個人的な支出なのか第三者からはまったくわかない」とし、支出基準を明確に示すよう求めた。
答弁に立った市の担当部長は、慶弔費の支出基準を公の場で初めて明らにした。次の通りだ。
「現職か否かを問わずに国会議員、地方自治体の長、同議会議員、市議会議員、市職員のほか教育委員、農業委員などの本人または親族を対象にしています」
…………………
次回は、市長交際費の積極公開を求める古都氏と市側による一般質問のやり取りなどを紹介する。