
アート・タウン・プロジェクトは、町出身の彫刻家、故・水本修二氏の彫刻作品「関係空間」が、町内のレクリエーション公園に移設されたことを契機に始動した。多彩な文化芸術活動に触れる機会の提供と人材育成を目的に、パブリックアートによるまちづくり事業を展開してきた。
17年度からは、年に1人(組)の作家が1作品を公開制作。1年目は「木」、2年目は「石」、3年目は「鉄」と、素材を変えながら制作を重ねてきた。コロナ禍による1年の間の休止を経て、再開後の4年目は「コンクリート」、5年目には「ブロンズ」を使用し、開拓期から飛躍の時代、現在、そして未来をテーマとした計5作品が、公民館と同公園に設置されている。
アートなまちづくりプロジェクトでは、タウン・プロジェクト時代から続くさまざまなワークショップを軸に、町民が気軽に参加できるアートの体験機会などを提供している。
町教委は、秋の町民文化祭に合わせ、その年のテーマ作品を広く募集するとともに、作品づくりを楽しむワークショップを実施。昨年は「金魚」をテーマに、公民館講座や若返り学級、竹の子クラブの活動として計5回のワークショップが開かれ、子どもからお年寄りまで多くの町民がアートに親しんだ。
参加者の作品は、文化祭で共同作品として展示され、町民たちがつくる喜びだけでなく、発表することの面白さを感じる機会となった。
プロジェクトを担当する町社会教育課は「アート事業への参加者が少しずつ増え、敷居が高いと感じられていたアートを身近に楽しんでもらえるようになってきている」と話している。
節目を迎える今年は、役場庁舎前のブロンズ像「拓く」と、庁舎中庭の彫刻「藹藹(あいあい)」を磨くワークショップを企画している。同課は「生活の風景に溶け込んでいるパブリックアートを、あらためてみんなで大切にしていくことで、小さなまちづくりにつながっていけば」と期待を寄せている。 (理)
