鑑賞から創造へ…広がるアートの輪

2026-03-18 掲載

(訓子府町/教育)

訓子府町のアートプロジェクト事業
今年で10年の節目

 訓子府町が2017年度から取り組むアートによるプロジェクト活動が、今年で10年を迎える。東京の武蔵野美術大学と連携し、彫刻作品の公開制作などを主要事業としてきた「アート・タウン・プロジェクト」に始まり、23年度からは住民主体のワークショップを中心とした「アートなまちづくりプロジェクト」として展開。「鑑賞」から「創造」へと発展しながら、町内にアートの輪が広がっている。

現在はワークショップなど体験機会を提供
町民文化祭で展示し発表の面白さも
今年は彫刻などを磨くワークショップ企画

「金魚」の作品づくりに取り組む子ども達 == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
「金魚」の作品づくりに取り組む子ども達

 アート・タウン・プロジェクトは、町出身の彫刻家、故・水本修二氏の彫刻作品「関係空間」が、町内のレクリエーション公園に移設されたことを契機に始動した。多彩な文化芸術活動に触れる機会の提供と人材育成を目的に、パブリックアートによるまちづくり事業を展開してきた。

 17年度からは、年に1人(組)の作家が1作品を公開制作。1年目は「木」、2年目は「石」、3年目は「鉄」と、素材を変えながら制作を重ねてきた。コロナ禍による1年の間の休止を経て、再開後の4年目は「コンクリート」、5年目には「ブロンズ」を使用し、開拓期から飛躍の時代、現在、そして未来をテーマとした計5作品が、公民館と同公園に設置されている。

 アートなまちづくりプロジェクトでは、タウン・プロジェクト時代から続くさまざまなワークショップを軸に、町民が気軽に参加できるアートの体験機会などを提供している。

 町教委は、秋の町民文化祭に合わせ、その年のテーマ作品を広く募集するとともに、作品づくりを楽しむワークショップを実施。昨年は「金魚」をテーマに、公民館講座や若返り学級、竹の子クラブの活動として計5回のワークショップが開かれ、子どもからお年寄りまで多くの町民がアートに親しんだ。

 参加者の作品は、文化祭で共同作品として展示され、町民たちがつくる喜びだけでなく、発表することの面白さを感じる機会となった。

 プロジェクトを担当する町社会教育課は「アート事業への参加者が少しずつ増え、敷居が高いと感じられていたアートを身近に楽しんでもらえるようになってきている」と話している。

 節目を迎える今年は、役場庁舎前のブロンズ像「拓く」と、庁舎中庭の彫刻「藹藹(あいあい)」を磨くワークショップを企画している。同課は「生活の風景に溶け込んでいるパブリックアートを、あらためてみんなで大切にしていくことで、小さなまちづくりにつながっていけば」と期待を寄せている。 (理)

パブリックアートを制作した作家達(2022年) == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
パブリックアートを制作した作家達(2022年)

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