私は言いたい
私は言いたい
2019/05/30掲載(北見市/本紙連載)
あの日のパトカー
3月のことです。郊外線のバスに乗るべく、夫に車で街まで送ってもらいました。二車線の道路で、幸か不幸かしっかりパトカーと並んで走る状況になりました。
目的地に向かう横断歩道の手前でおろしてもらい、夫の車はそのまま走り去りました。横断歩道を渡り終えた時です。先ほどのパトカーが止まっていて、若いお巡りさんが私の方に向かってきます。一瞬何かまずいことをしてしまったのかと覚悟して立ち止まりましたら、お巡りさんが笑いながら「落とし物です」と声を掛けてくださいました。振り返ると横断歩道の向こう側に私のマフラーが落ちており、お巡りさんも一緒に走って拾ってくださいました。
このマフラーは亡くなった父からのプレゼントで6人兄弟姉妹と配偶者にそれぞれ好みのユーカラ織りの物を選ばせてくれた私にとってはかけがえのない大切な物でした。
今まではパトカーを見ると即「取り締まり」という思考回路でしたが、パトロールをしながら市民の安全、いろいろな問題点に気を配りながら見守ってくださっていることを改めて感じ取りました。
心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。 (北見市、女性)