市の示した新ルールは、①食物残さ②紙類、貝殻、割り箸類③草木枝—を分けて排出してもらう。使用する指定ごみ袋は、①は「黄色い袋」②は「赤い袋」③は「黄色い袋」—とした。
ルール変更の目的は、生ごみたい肥化率の向上、そして計画期間を大幅に前倒して数年後には満杯になるごみ最終処分場の延命だ。
懇話会の臨時会で市が説明
〝見切り発車〟的な姿勢をけん制
市の案について、水谷洋一市長の諮問機関「同市廃棄物減量化等推進懇話会」(委員12人)は、10月25日の臨時会で容認。新ルール導入までのスケジュール(11月中に市民に周知、12月以降に実施)にも同意し、本格的な準備がスタートするはずだった…。
コミュニケーション不足が露呈し混乱
委員「私たちは何を話し合ってきたのか」
■容認から混乱へ
「市と地元業者とのコミュニケーションはとれているのかっ!」
同懇話会臨時会の会場に男性委員の大きな声が響いた。会合の終盤での出来事だった。
臨時会にオブザーバー(助言者)として招かれた地元業者(最終処分場の管理・運営などを受託)は、女性委員からの質問に対し、市の示した考えについて「埋め立て量は結局変わらない。廃棄物のプロとして言うが、たぶん失敗する」と断言。
地元業者は生ごみたい肥化に詳しいメーカーなどに相談した上で、新ルールは来年4月以降に導入したほうが「最大の効果が出ると思う」とし、市役所の〝見切り発車的な姿勢〟をけん制した。
このやり取りを聞いた男性委員は、市と地元業者のコミュニケーションの実態を疑問視し、前述の発言となった。ほかの委員からも「私たち(同懇話会)は何を話し合ってきたのか、となってしまう」と嘆きの声が上がり、臨時会は混乱した。