役場機能のほかカフェやフィットネスジムなどを併設した、小清水町の防災拠点型複合庁舎「ワタシノ」が完成し、一般利用も可能となった。日常のにぎわい空間が災害時にも役立つよう工夫されている。
「ワタシノ」は、旧役場が老朽化したことから建て替えた。災害時の避難場所でもあった中央公民館と一体化し、日常は町民の交流・健康拠点ともなる一方で、災害時の防災拠点としての機能を併せ持つのが特徴だ。
鉄筋コンクリート造り地下1階・地上2階の総床面積約3949平方㍍、事業費は約29億3900万円。役場機能は1、2階にあり、同町商工会も入る。
町民が自由に利用できるコミュニティスペース(1階)には、カフェやフィットネスジム、ボルダリングウォール、ランドリーが併設される。コミュニティスペースは、飲食や仕事、勉強の場などとしても活用できる。
ワタシノは、日常時に役立っているものが非常時にも役立つといった「フェーズフリー」の概念を取り入れている。例えば、災害時に町民が避難してきた際、カフェは炊き出し機能、フィットネスジムやランドリーは衛生面の確保機能を発揮する。
先日のオープニングセレモニーで久保弘志町長は「まちが小さくても素敵なまちになるよう職員全員が一丸となり、新たな気持ちで取り組んでいきたい」などとあいさつした。(大)
