生活支援事業の移行を町に要望

2023-12-28 掲載

(美幌町/社会)

絆―びほろ・さくらんぼ部会が「高齢化で継続困難」

 美幌町内のNPO法人絆―びほろ(田中克彦理事長)が14日、法人のさくらんぼ部会(菅原英子部会長)が行う在宅高齢者への家事支援などの生活支援事業を、町の事業として行うよう要望した。サービスの提供者が高齢化で減る一方、利用者は増えており、田中理事長らが役場を訪れ「提供の継続が困難な状況」と平野浩司町長に窮状を訴えた。

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 さくらんぼ部会の生活支援事業は、2006(平成18)年に開始。介護保険の対象からは外れるが、生活上で何らかの手伝いなどが必要な在宅高齢者を対象に、掃除や調理、通院の付き添い介助、見守りなどのサービスを提供している。

 サービスは、コーディネーターと呼ばれる会員が、依頼内容を元にサービス提供会員を決めて派遣する流れだが、近年は高齢化でコーディネーターが3人から2人に減少。提供会員は現在15人で、同様に高齢化で減少傾向が続いている。

 菅原部会長によると「特に、コーディネーターは依頼を仕分ける場面で認知症など専門的な知識も求められるため、なり手が簡単に見つからない。2人が24時間態勢で対応しているのが現状」という。

 一方で利用は増加。部会によると、利用時間(月平均)は16年の135時間に対し、22年は303時間で約2・3倍に増えている。

 提供会員1人当たりの提供時間(同)も、16年は7・8時間だったが、22年は20・7時間で、1人の負担が3倍近くに増えている。

 14日は田中理事長、菅原部会長らが役場を訪れ、状況を平野町長に報告。田中理事長は「さくらんぼ部会の高齢化も進んでいる。町の事業として包括支援センターなどに委託し、部会が連携して実施できるようにしていただきたい」と要望書を手渡した。

 平野町長は「大変だということは聞いている。皆さんがやられてきたことには敬意を表しており、内部で検討して結論を出したい」と答えた。(浩)

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