北見高栄小学校の5年生43人が8日、北見市高齢者相談支援センター北部と協力し、認知症の人と地域住民らの交流の場を提供する「オレンジカフェ」を同校体育館で開いた。
5年生は総合的な学習の時間で、センター北部のサポートを受けながら高齢者疑似体験や認知症サポーターの養成講座を受講するなど、認知症の人への接し方などを学んできた。
知識だけでなく、体験と結びつけることでより深い学びにつなげていこうと、同校はセンター北部が月1回開いているオレンジカフェを共催で実施。児童が主体となって企画・運営を行った。
当日は地域のお年寄りら50人ほどが来場。児童達は「こんにちは」と笑顔で迎え、ゆっくりと大きな声を意識して会場を案内したり、飲み物を提供した。けん玉やオセロ、クイズなどの体験コーナーも数多く用意し、一緒に楽しみながら交流を楽しんだ。
参加した女性(81)は「孫よりも若い子と話ができて元気をもらった。次の機会があれば家に閉じこもりがちな夫と一緒に来たい」と話していた。5年生の生徒は「自分から自己紹介をしたり、趣味について質問したりして、楽しい時間を過ごせました」と笑顔で話していた。
小学校と相談支援センターの共催でオレンジカフェが開かれるのは市内で初めて。センター北部は認知症につながりのない若い人が関心を持つきっかけになれば、と新しいカフェの形に期待を寄せている。(理)