連載〝ゆるむ〟網走市議会パート3 ㊦

2024-03-08 掲載

(網走市/政治)

またまた遅刻

 網走市議会の村椿敏章議員(59歳・2期目)=日本共産党議員団=が、2月26日の同議会・文教民生委員会を遅刻した。遅刻することの事前連絡はなく、本紙取材に同氏は「市民の信頼と期待を裏切ってしまった」。昨年9月以降、同市議会・議会運営委員会では計3人の市議が遅刻・無断欠席する事態が相次いだ。〝ゆるみ〟はなぜ収まらないのか?(大)

昨年9月と11月の議運で計3人が遅刻・無断欠席

村椿氏の遅刻、共産党重く受け止め

■ペーパーレス

 村椿氏は文教民生委員会を遅刻したことについて、日本共産党網走市委員会発行の機関紙「民報あばしり」紙面を通じて市民に謝罪。同委員会は事態を重く受け止め、今後の対策方針などをまとめた。

 網走市議会事務局は、常任委員会や議運などの開催日時については事前に、各議員の個人アドレスにメール配信して周知している。また、LINEでも同様の内容を配信する〝ダブル周知〟などを講じている。

 デジタル化が進み、同事務局から議員への連絡は以前の文書案内からメールやLINEへの移行が進んでいる。こうしたペーパーレス化も、市議の〝うっかり忘れ〟につながっているのかもしれない。

 日本共産党網走市委員会は今後、網走市議のスケジュール管理を本人任せにせず、周囲の関係者が連携してチェックする体制を整える。また、市議本人は毎朝、自身のスマホ・パソコン上でスケジュールを確認することを徹底するという。

事務局、防止策を講じるも…

■4分の1

 昨年9月、同市議会・議会運営委員会を女性市議が無断欠席した。続いて、同11月の同委員会は男性市議1人が遅刻、別の男性市議1人は無断欠席した。

 村椿氏を含めると、昨年9月から今年2月までに開催された委員会においての「遅刻」「無断欠席」者は計4人となった。網走市議会の定数は16人。昨年9月から約5カ月間で全体の4分の1の市議が委員会を「遅刻」「無断欠席」したことになる。

 遅刻・無断欠席した理由を尋ねると、4人の市議の答えは「忘れていた」と共通する。ベテラン市議の1人は以前の本紙取材に対し「責任感の足りなさ」と分析し、厳しく批判していた。

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 市議会は市民の最後のよりどころである。市議会の〝ゆるみ〟は二元代表制の崩壊にもつながりかねない。村椿氏本人もその点を強く危惧し、今回の遅刻について猛省している。

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