訓子府町の新しい教育長に前教育次長の高橋治氏(60)が就任した。1987年の町役場入り以来、一貫して教育行政を歩んできた。「課題は多いが、子ども達や町民から学び、地域とのつながりを大切にしながら、より住みよい豊かなまちづくりに努めていきたい」と抱負を語る。

　室蘭市出身。小中高校を通じ、子ども会活動やリーダー研修に取り組み、社会教育活動が身近にあった。博物館学芸員、図書館司書、社会教育主事の資格があったことから教育委員会の配属になり、公民館勤務は33年に及ぶ。

少子高齢化など多様なニーズに合わせ
町民誰もが活動できる環境を

　「少子高齢化、子育て支援など多様化するニーズのなか、町民誰もが学習・文化・スポーツ活動ができるような教育環境が求められている」と情勢を分析。一方で建設から50年経つ小学校や図書館、公民館といったハード面の課題も迫る。「町の未来を担う子ども達が夢と希望を持てるよう教育の充実と発展のために誠心誠意取り組む」と就任にあたり誓う。

　仕事を離れ、若い頃から福祉ボランティアに携わった経験から、近隣市町のボランティア仲間に慕われる存在でもある。

　夫人、子ども達は楽器に親しむが、本人はもっぱら聴き役。ピアノトリオのジャズを聴きながら読書するのが休日の楽しみ。(寒)