着任10カ月の1人を除き、隊員のほとんどが2年半~2年経過し、まちづくりへ向けた独自の構想も生まれてきているよう。考えを聞くにはちょうど良いタイミングでのフォーラム開催となった。
町内外から約70人が来場。ネイチャーガイドやアクティビティを専門とする吉田雅智隊員らが監修・調理したカレーライスを食べ、和んでからスタート。フォーラムで吉田隊員は「置戸の自然は最高」と切り出し「今日のカレーには鹿肉が入っていました」と打ち明けた。後継者対策もあり狩猟免許を取得したが「なかなか命中しない」と笑わせ「置戸の自然の魅力を思い切り俺が味わいたい。将来は自分で仕留めた鹿肉を提供するカレー屋を町内に開店したい」と独自の夢を披露した。
一堂に会しての意見交換は初
暮らして感じたことや今後の構想を披露
林奈緒美隊員は学校図書室や図書館で司書として活動。「移動本屋さんをやりたい。本を買い取るために古物商の免許も取った」、馬場裕之隊員は佐賀県から昨年6月に着任し「自炊のため町内のスーパーで置戸産野菜を買おうと思ってもなかなか地元産が分からなかった。地場産食材が買える、コミュニケーションの取れる場所があったらいい。廃校だがロケーションが素晴らしい旧境野小校舎を活用してもいいのでは」と地域住民にアイデアを提供した。
フォーラムのアドバイザーを務めた協力隊サポートの宮本英樹氏は「イベントや道の駅開設の立地として、広い置戸の中でも境野は高速インターにも近く有利。まちおこしは隊員だけがするのではなく、地元の人が希望を持ってやることを忘れなく」とまとめた。(寒)