美幌町教育委員会は2025年度、「美幌高校魅力化コーディネーター」を担う地域おこし協力隊を採用する。SNSなどでの情報発信などに力を入れ、道内外にアピールすることで、定員割れが続く現状を打破したい狙いだ。
美幌高校は定員割れが続いており、25年度の出願状況(変更後)は、普通科(定員80人)、未来農業科(同40人)ともに0・3倍だった。
町内の中学校から美幌高校に進学する割合は約3割(24年度)で、7割ほどが町外の高校に流出している。
これらの状況の改善に向けて、コーディネーターに期待する活動は主に魅力発信。学校ホームページやインスタグラムなどのSNSを通じて高校の情報を紹介してもらい、入学希望者の増加を図る。
中学生の7割は町外に進学
道外からの入学も働きかけ
町内外の中学校訪問も行う。未来農業科では、21~24年度に都道府県の枠を越えて生徒を募集する「地域みらい留学」制度を活用し、一定の成果を挙げた。25年度は、地域みらい留学に参画せず、コーディネーターが過去4年間のノウハウを生かして道外からの入学を働きかけていくとしている。
このほか、寄宿舎「報徳寮」の入寮者への精神的なサポート、美幌高校学校運営協議会と連携して高校の課題解決を図る活動も想定している。
美幌町は25年度予算案に採用などの業務委託料815万円を計上しており、予算案可決後に募集を始める運び。 (浩)