宿泊税の導入を議論

2024-07-22 掲載

(北見市/社会)

北見市、観光財源確保に向け

 宿泊税導入を含む新たな観光振興財源確保に向けた北見市の第1回検討委員会が11日、市役所本庁舎で開かれた。委員からは「宿泊税を導入する場合は使用目的を明確にすることが重要」「税を徴収する宿泊事業者への支援を」などの意見が出された。委員会は10月をめどに財源確保策をまとめる予定。

検討委会合で「使用目的を明確に」「宿泊事業者への支援を」などの声

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 宿泊税は地方公共団体が条例を制定し、独自に設けることが可能な法定外目的税。北海道は2026年4月の宿泊税導入に向けて準備を進めており、札幌市や旭川市、斜里町など道内市町村でも宿泊税導入の動きがある。道は宿泊料金に応じた税率設定とし、宿泊料金2万円未満の場合100円などの案を検討。他の自治体は一律200円または宿泊料金に応じた税率などをそれぞれ検討している。

 北見市の観光はコロナ禍以前、入込数約140万人台、宿泊客延数約70万人前後で推移。コロナ禍の落ち込みを経て22年には入込数が140万人台に回復したものの、宿泊客は約60万人とコロナ禍前には届かない状況。

 市は観光産業が幅広い分野への経済波及効果が見込まれる一方、今後は少子化などで観光振興に投じる事業費の確保が困難になるとして、新たな財源確保を模索していた。

 検討委員は学識経験者や観光・宿泊関係団体の代表ら8人で構成。委員長に北見工業大学の桝井文人教授を選任した。

 検討委では、宿泊税のほか入湯税、任意の協力者による寄付金なども併せて検討する。委員からは「税の使用目的をはっきりさせ、目的を明確にできない場合は導入すべきでない」「稼ぐ観光に向けたインフラ整備に役立てるべき」「宿泊客数の目標設定を」「明快でシンプルな仕組みにしてほしい」などの意見が出された。

 市は8月に予定されている次回会合で宿泊税を導入する場合の事務局案を示す。4回の会合と観光・宿泊関係団体との意見交換を経て10月をめどに新たな財源確保策を取りまとめる。(柏)

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