■4割超え
同計画(2026年度までの3年間)は、今後も増加することが見込まれる高齢者と市民ニーズを踏まえた上で「高齢者がいつまでも住み慣れた地域で生きがいをもっていきいきと安心して生活ができる」(同計画より)ことをめざして策定した。
同計画では、市内の高齢者人口や高齢化率(65歳以上が全人口に占める割合)の推移や推計が示されている。
2005(平成17)年の高齢者は8418人。15(平成27)年になると1万人を超え、推計値では2035年ころまで増加し続ける。しかし、2020年をピークに減少に転じ、今から20年後の45年の高齢者人口は推計9791人となる。
将来、お年寄りの人口は減っていくのだが、高齢化率は上昇する。推計値では2040年には40・7%となり、網走市として経験したことのない超高齢社会が到来する可能性がある。
市民の3人に1人が高齢者、今後も増加
要介護認定受けない市民の〝幸福度〟4人に1人が「5点以下」
■未来は明るい?
将来の網走市は高齢人口が減少するものの、要介護認定者は増加を続ける。
同計画で示される数値によると、2021(令和3)年の要介護認定者(第1号被保険者)は1832人。その後の認定者は「緩やかに増加し、26年で1974人、30年では2121人、40年では2348人になるものと見込まれる」(同計画書より)
過去の推移データや将来の推計値を基に考えると、高齢化率と要介護認定者の数は密接に関係する。
推計値では、2045年の網走市の高齢者化率は40%を超える。市民の2・5人に1人が高齢者─という構図の社会を迎えるわけだ。
市は同計画の策定にあたり、要介護認定を受けていない65歳以上の市民1600人を対象にしたアンケートを実施。この中で、自身の幸福度を点数で示してもらったところ(「とても不幸」をゼロ点、「とても幸せ」を10点とした)、5点以下は25・5%を占めた。
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近い将来、お年寄りの生活支援は誰が担うのだろうか?。上昇し続ける高齢化率を踏まえると、行政だけのサポートでは限界だ。
連載「下」では、市が実施したアンケートから浮かび上がった〝高齢者ニーズ〟などを紹介する。