
北見市北見自治会連合会の新会長に選出された髙橋日出男さん(76)は「1人の不幸も見逃さない住みよいまちづくりが基本の基本と、三原忠前会長から教えられました。一生懸命頑張っている地域をサポートしていきたい」と思いを語る。
髙橋さんが自治連の活動に携わるようになったのは2011(平成23)年。転勤族で道内各地を回っていたが妻の実家の北見に居を構えたことから、単身赴任をしながらも地域の町内会長や役員を務めた。定年後、誘われて自治連の活動に参加。はじめは文化部、続いて環境部の副部長を経て、今年の3月まで環境部部長として活動。長年地域をはじめ常呂や道内の海浜でのごみ拾いを続けているほか、自治連ではペットの散歩のマナーに関するポスター制作など、環境問題に向き合ってきた。
町内会活動について「ごみステーションと防犯灯の維持管理も大事ですが、それだけではない」と話す。普段から住民同士がコミュニケーションをとっている町内会は「災害や避難行動をするとき避難名簿を作成していなくても声を掛け合うことで安否確認につながり、尊い命を守ることができる」と考える。また課題として、少子高齢化により解散する町内会が出てきただけでなく、退職年齢が上がったことで役員のなり手不足にもつながっているという。「どうやったら次の世代につなげていけるのか。ひとつひとつの課題の解決に向けて、お手伝いしていきたい」と話す。
同自治連は今年、創立50周年を迎えた。「行政の公助だけではできないことも、自治連を通じ町内会との共助の力をひとつにすることで大きな力に変わる。ここに住んで良かったと思える、安心安全で住みよい地域をみんなでつくっていきたい」と意欲をみせている。 (菊)