■〝助けてニーズ〟
アンケートは1600人を対象に、昨年5~6月に実施。回答率は60・4%だった。
日常生活において「手助けしてほしいこと」について尋ねたところ、最も多かったのは「除雪」で37・9%を占めた。次いで、「災害時の手助け」16・9%、「庭の手入れ(草むしり)」15・9%、「書類の作成、市役所等の手続き」10・8%などとなっている。
一方、「(あなたが)手助けできること」の質問には、「除雪」15・9%、「庭の手入れ」は13%となっており、前回調査より10ポイント以上も減少した。
高齢者や障がい者において、自宅玄関から生活道路までの除雪ヘルプは大きな課題として浮上している。「庭の手入れ」ニーズの高まりは近年の傾向だ。
今回のアンケート結果からは、高齢者による「たすけあいの需要ギャップ」(同計画により)が広がりつつあることがわかった。
需要に応える人材少なく…
町内会の加入率は減少傾向に
■町内会活動
高齢者が求める「除雪」や「庭の手入れ」などの生活支援ニーズに応えるには、行政だけでは限界だ。行政に代わる〝手助け団体〟の一つに町内会の存在がある。
アンケートでは、町内会・自治会の参加率も調査。参加率は31・1%で、前回調査より4・5ポイント減少した。
市連合町内会の調査では、町内会への加入率は減少傾向にある。今回の調査結果も踏まえると、将来のまちづくりを進める上で、「たすけあいの需要ギャップ」の対策は大きな課題であることが明確になった。
アンケートではこのほか、「地域社会の有志によって、健康づくり活動や趣味等のグループ活動を行って、いきいきとした地域づくりを進めるとしたら、あなたは参加者として参加したいか」と尋ねた。
結果は、「参加したい」5・5%、「参加してもよい」46・3%だった。一方、「参加したくない」は37・3%を占め、住民自身による地域づくりに関心の高い人はさほど多くはないことがわかった。
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網走市の高齢化率(65歳以上が全人口に占める割合)は上昇する一方だ。推計では2040年には40%を超える。
高齢化率の上昇は、人口減少と深く関係する。かつて「人口減少社会への挑戦」と声高に叫んでいた、水谷洋一市長の舵取りに期待がかかる。