道教委の方針によると、1学年1学級の高校は入学生(5月1日現在の第1学年の在籍者数)が2年連続で20人未満となった学校は再編整備(募集停止)の対象となる。ただし、福祉科を設置する同校は再編整備留保となり、集中取組期間を設けて入学生を確保する必要がある。
同校は7年連続で再編整備留保の位置づけ。2023年度の入学生は11人、今年度は9人で、来年度も10人を下回ると再編整備の対象となる。
近年の多様化するニーズに対応するため、普通科高校に近い授業を行う「ダイバーシティコース」を新設するなど魅力アップに力を注ぐ。さきごろ、高校の教育活動を町民に伝えようと初めての公開授業を実施。町民が家庭基礎の授業の様子を見学した。
置戸町教委、同校、同校支援対策協議会主催の説明会には、町民約50人をはじめ学校関係者や北海道教育庁の担当者らが出席。深川正美町長は「打開策を探るために意見を出していただき、1人でも多くの生徒を確保する機会にしたい」と呼びかけた。
道教育庁学校教育局高校教育課の滝田尚誠課長補佐は同校の状況を説明。「7年間の留保は異例の長さで、入学生20人以上確保が急務。地元中学生の進学者を増やすだけでなく道内外や近隣からも生徒を集める必要がある」とした。
参加者はグループに分かれて「地域における置戸高校の意義」「次年度に向けた生徒募集の取り組み」について協議。生徒確保に向け「補助金など手厚い支援やダイバーシティーコースの存在をもっとアピールすべき」「中学校の進路指導教諭へのアプローチをかける」「社会人枠を設けてはどうか」「ユーチューブで情報発信を」など、熱心に意見を出し合っていた。(柏)