地震に伴う津波災害に備え、全園児が徒歩で1・5㌔先の高台をめざす―。網走藤幼稚園(和田朋香園長)は先日、10年以上続く避難訓練を実施した。100人を超える園児の誘導は容易ではないが、同園は訓練を重ねて万が一に備えている。
同園は、近くに網走川やオホーツク海がある海抜の低いエリアにある。今回の避難訓練には、園児105人、教職員25人のほか、保護者20人と地域にある「あかしや町内会」の数名が参加し、高台の向陽ケ丘地区にある住民センターまで徒歩で移動した。
同センターまでの道のりには、交通量の多い国道39号や坂道の市道などがある。園児は教職員の指示に従い、一列になって目的地をめざした(写真)。
年長組など歩くスピードの速い園児は、避難開始から15分ほどで到着。ほかの園児も30分ほどで同センターにたどり着いた。
10年以上続く、全園児参加型の避難訓練。教職員側はその都度、避難誘導マニュアルを〝バージョンアップ〟し、市の防災担当者らと打ち合わせを繰り返している。
和田園長は「園児たちには日ごろから『歩くこと』を意識づけている。今後も訓練を重ね、もしもの時に役立てたい」と話していた。(大)