閉園した津別青葉幼稚園…当時を思い出して

2024-11-06 掲載

(津別町/社会)

唯一残る面影…園庭時計を修理

 2015(平成27)年に閉園した津別青葉幼稚園で、園長を務めた青木英昭さん(74)=順誓寺住職=が、園庭で園児らに時刻を伝えていた屋外時計を修理した。幼稚園の面影を現在に伝える唯一のオブジェ。青木さんは「時を刻んでこその時計。卒園した子どもたちが、幼稚園で過ごした時間を思い出してくれたら」と話している。

園長務めた青木 英昭さん
卒園児が帰省した時見にきてほしい

修理した屋外時計への思いを語る青木さん == 株式会社伝書鳩|経済の伝書鳩|北見・網走・オホーツクのフリーペーパー ==
修理した屋外時計への思いを語る青木さん

 屋外時計は、青色とピンク色に塗装された高さ3・5㍍ほどの鉄柱に設置。閉園時は寺の境内東側にL字型の園舎があり、時計は玄関横に設置されていた。青木さんが1985(昭和60)年に園長に就任した時には、すでにあったという。

 園舎は取り壊したが、「幼稚園の面影がすべて消えるのはさびしい」と、時計は残した。現在は寺の前のバス停に近い場所に移設されている。

 閉園後、いつしか故障で止まっていたが、このほど町内の電気店に依頼して修理。再び動き出した。さびが目立ち始めた鉄柱も、近く塗装し直すという。

 幼稚園は1942(昭和17)年、青木さんの父親の唯信さん=前住職=が季節保育所として開設したのが始まり。戦後の51年に保育園、64年に幼稚園の認可を受けた。歴代の卒園児は2318人を数える。

 青木さんは「直すことができてうれしい。卒園した子どもたちは津別を離れた人も多いと思うが、帰ってきた時には時計を見にきてほしい。当時を思い出してくれたら」と話している。(浩)

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