常呂高校は14日、全校生徒を対象に「1日防災学校」を実施した。避難訓練や非常食の調理、避難所運営ゲームの体験などを通じ、防災についての学びを深めた。
防災教育の一層の充実を目指し、今年は1日を通して訓練や各種体験を行った。
はじめに津波などを想定した避難訓練が行われ、今年の夏に更新されたハザードマップで一時避難所に追加された常呂町墓園を目指して歩いた。
非常時を見据えた調理体験では、少ない道具で節水にもつながるポリ袋を使った湯せん調理で米の炊飯とカレーを作り、試食した。
午後からは市常呂総合支所の職員を講師に段ボールベッドの組み立てのほか、避難所運営を疑似体験できる北海道版のカードゲーム「Doはぐ」を実施した。ゲームでは避難所に見立てた間取り図を囲み、避難者に見立てたカードを引いた。「インフルエンザの疑い」「車中避難の希望者」「盲導犬連れ」など、避難者のさまざまな状況に配慮した部屋割りや支援物資の配置について、意見を交わしながら対応策をシミュレーションした。
授業を終えた3年男子生徒は「授業などで何度も行ってきたボランティア経験を生かし、災害時には力仕事など自分達にできることで協力できたら」と話していた。(理)