北見市は、市営住宅の入居申請時に義務付けている連帯保証人を廃止し、新たに緊急連絡人の届け出を求める方式に切り替える。さきごろ開かれた市議会建設上下水道常任委員会で報告した。
市は現在、高齢者や障がい者、生活保護受給者など一部に連帯保証人の免除を認めている。一方、若年単身者や身寄りのない単身高齢者が増加傾向にあり、連帯保証人を確保できないことで入居を断念しなければならない入居希望者が増加傾向にあるという。
国が「公営住宅管理標準条例(案)」から保証人に関する規定を削除したこともあり、市は入居希望者が「入居できない、申請をあきらめる状況は避けなければならない」とし、要件の見直しを行う。市公営住宅管理課は、連帯保証人の居住地について「何かあればすぐに駆けつけてくれることが望ましいが、市外であっても容認したい」と述べた。
緊急連絡人は、家賃滞納などについて法的義務は負わないが、滞納家賃の督促や安否確認などの際に協力や対応が求められる。連絡人の要件などは今後詳細を検討していく。
道内自治体では、すでに札幌市や函館市、釧路市、帯広市などが入居要件として連帯保証人を求めていない。
今後は市住宅審議会への諮問・答申を経て来年3月の定例市議会に条例改正案を提出する予定。(柏)