国際協力機構(JICA)は、北見市の宮下紀江さん(59)を海外協力隊(2024年度2次隊)として南米のペルーに派遣する。宮下さんは22日、市役所を訪れ武田雅弘副市長に抱負を語った。
2年間、児童保護施設に配属
両国の子ども達の交流図れたら
宮下さんは、児童館や認定こども園などを運営する社会福祉法人遊子社の職員。11月27日に北見を立ち、ペルーの首都、リマのアルコ・イリス児童保護施設に配属される。派遣期間は2年間。同施設は身寄りのない子どもや虐待を受けた子どもなどを収容し、基本的な生活の場を提供しつつ職業訓練も行っているという。
宮下さんは30年ほど前の1992年~94年、協力隊員としてパナマ共和国に2年間派遣され、調理師の資格を生かして食品調理のセミナーなどに携わった経験を持つ。「子ども達とのふれあいを通じて南米社会の現状を把握し、ペルーと日本の子ども同士の交流を図りたい」と参加を決めた。
この日、JICA北海道(帯広)の木全洋一郎代表らと市役所を訪問した宮下さんは「ペルーの子ども達が置かれている環境を知り、子ども達が幸せに向かって進むため私に何ができるかを考えたい」と語った。
日本やオホーツクの文化、調理師の資格を生かして日本料理も紹介したい考え。武田副市長は「日本に戻った時は、北見の子ども達のために経験を役立ててほしい」と激励した。(柏)