町内では夕暮れ時になると、中央公民館やスポーツセンター、地域福祉センター周辺などにカラスの大群が集まり、ねぐらへ戻るまでの数時間、上空を旋回したり、羽を休め、地域住民からふん害の被害が寄せられている。郊外地区でも酪農家の牛舎にカラスが入り、牛の乳房をつつくといった被害が出ている。
町は効果のある対策を模索する中で昨年度、緑と赤色のレーザー光を形や大きさ、方向を変えながら照射できる装置を使い、レーザー照射によるカラス撃退の実証実験を実施。カラスの群れにレーザーを当てると一斉に飛び立ち、移動を繰り返しながらもレーザーが当たらない場所に逃げることが分かったという。
今年度も〝カラスのたまり場〟でレーザー照射を続けており、1週間ほど連続で続けるとカラスが姿を見せなくなった。しかし、しばらくすると照射以前の状態に戻ってしまい「カラスの滞在場所を移動させるまでには至っていないのが現状」と町町民生活課。「ふん害の多い地域全体で継続的に取り組むことができれば、今以上の効果が期待できるかもしれない」と、頭を悩ませながらも対策を講じていく。
また、今年10月からは、町民向けにカラス撃退装置の貸し出しも行っており、ふん害被害に悩む町民へ活用を呼び掛けている。問い合わせは町町民生活課(0157-52-3315)へ。(理)