北見市は24日、エゾシカなどの鳥獣対策を示す鳥獣被害防止計画の改定案(2025〜27年度)について、市議会産業経済常任委員会に報告した。
市は3年ごとに同計画を見直している。対象鳥獣はエゾシカやヒグマ、カラス類、ハト類など。2023年度の農業被害はエゾシカが6500万円(72㌶)で、主に玉ねぎやじゃがいも、ビートなどが被害を受けた。近年は目標を超える頭数を捕獲しているが、農業被害は依然として高水準で推移している。
市農林水産部によると、近年のエゾシカの捕獲頭数は19年度が1539頭、20年度が1904頭、21年度は2054頭、22年度は1972頭、23年度は2056頭と2千頭付近で推移している。
ヒグマによる被害はデントコーンやビートなど500万円(9㌶)。被害の大部分を占めるデントコーンの食害は増加傾向を示している。
カラスは緑肥や小麦など200万円(4㌶)で、このほかハト類やキツネなどの被害もある。
同改定案では、エゾシカとヒグマは被害の軽減目標を23年度比で20%減、そのほかの鳥獣は10%減に設定。エゾシカの捕獲計画数は年間1800頭、ヒグマは15頭、カラス類は500羽、ハト類は400羽などと定めた。
被害軽減の具体策として、新規担い手の確保や猟友会北見支部との協力連携、鳥獣被害対策実施隊員による捕獲活動の継続、電気柵の導入などを掲げている。 (柏)