陸上自衛隊美幌駐屯地と北海道警察北見方面本部の共同訓練が11日、駐屯地と美幌町内で行われた。武装工作事案を想定し、パトカーなど警察車両と機動戦闘車など自衛隊車両が共同で人員、物資を緊急輸送した。
「武装工作員が国内に潜入し、女満別空港を襲撃する」という情報に対応する想定で訓練。駐屯地の主力部隊の第6即応機動連隊から約30人、北見方面本部警備隊から約20人が参加した。
互いの利点理解へ情報共有
「非常に得るものが大きい訓練」
訓練開始式では、中津健士連隊長(駐屯地司令)と小松崇史警備課長が訓示し握手。共同緊急輸送訓練では、パトカーの先導に続き、96式装輪装甲車、16式機動戦闘車、警察バスなど警察車両、自衛隊車両計8台が駐屯地正門を出発し、町内約8・7㌔を走った。
中津連隊長は「非常に得ることが大きい訓練。互いの利点を理解できるよう情報共有し、緊張感をもって訓練をしていきたい」、小松課長は「それぞれの得意分野を明確にし、問題点があれば改善して有事に対応できるようにしたい」と述べ、今後も訓練を通じて連携を深めていく考えを示した。
自衛隊と警察の共同訓練は全国各地で行われており、オホーツク管内では北見方面本部と、遠軽駐屯地、美幌駐屯地が隔年で実施。美幌駐屯地は2014年以降6回目で、主力部隊が第6即応機動連隊に改編されてからは初めてだった。(浩)