■最終日
今月12日、同市議会定例会は最終日を迎え、閉会となるはずだった…。しかし、この日に市側は追加議案を提出。来年度から、「埋め立て処分場」と「破砕リサイクルセンター」の作業を委託する事業者の選定方法を、一般競争入札から公募型プロポーザル方式に変更したい―というのが主な内容だ。
市側はプロポーザル方式の導入に伴って、事業者の委託期間を現在の「1年」から「3年」に変更する考えを示し、この3カ年の委託料は約7億円とした。
追加議案はまず、12日の同市議会・文教民生委員会(市議の7人で構成)で審議。複数の委員からは、〝突然〟の提案をしてきた市側の姿勢に疑問を投げかける質問が相次いだ。
「精査する時間ない」一部議員は猛反発
■延長
当初、今回の市議会定例会は12日で閉会する予定だった。しかし、市側の追加提案に対して、文教民生委員会では「精査する時間がない」などとの意見が出たことから、市議会側は定例会の会期を16日まで延長し、審議することとした。
急ぐ理由は「中間処理施設完成までに現埋め立て処分場が満杯の可能性」
同議会事務局によると、過去に自然災害を理由に定例会の会期を延長したことはあったが、今回のようなケースは前例がない。
なぜ、市側はこれほどまでに事を急いだのか?
12日の同議会・文教民生委員会で担当職員は「広域ごみの中間処理施設の建設が遅れることが見込まれ、中間処理施設の完成までに(網走市の埋め立て処分場の満杯時期が)間に合わない可能性が出てきた」と説明した。
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網走市を含む斜網地区の1市5町は先日まで、広域ごみの焼却施設を大空町東藻琴地区に建設する計画だった。着工準備が大詰めを迎えた先月、建設予定地から産廃が見つかり盛り土層は国の安全基準を満たしてないことが発覚。大空町の松川一正町長は道の指導を踏まえて「建設は困難」と判断したことで、広域協議会は建設地の選定をやり直すことを決めた。
〝白紙問題〟の影響がさっそく、網走市で表面化したことになった。