■指摘
今回のプロポ審査には、長年にわたり委託業務を担ってきた地元業者を含めた2社が参加。採点審査の結果、北見市の業者が選ばれた。委託期間は4月1日からの3カ年となっている。
本紙は、市が北見市の業者と委託契約を結んだ(3月3日)にも関わらず、両施設の従業員(市の定めでは計34人)名簿が提出されていない〝異常事態〟を報じた。記事掲載後、本紙には地元業者の悪質な行為を伝える2通の手紙(匿名)が届いた。内容のポイントは次の通りだ。
①地元業者は今回のプロポ審査で落選したことを受け、破砕リサイクル施設で働く従業員に予告なしに解雇通知をした
②解雇通知した従業員に対して、地元業者は4月1~20日に有休を取得するよう指示した上で、「(地元業者の社長が)北見市の業者では働かないでくれ」と指示した
従業員確保の妨害も否定
■否定
手紙のポイント①について、地元業者は「予告なく解雇通知した事実はない。職安や顧問弁護士などに相談した上で適切に対応した」とする。
ポイント②について。
地元業者は給料締め日を毎月20日としている。従業員の有給休暇は3月末までに取得しなければならないが、「例年3月下旬は繁忙期であるため、従業員には極力休まないでほしいと協力を求めた」(同社役員)という。
こうした会社の方針に対し、従業員の一部から「『(残っている)有休はいつ取得できるのか』といった相談を受け、解雇後も4月1~20日を令和6年度分有休の取得期間とし、従業員の理解を得た」とする。
2通の手紙が指摘した、「北見市の業者で働かないでくれ」について、地元業者の社長は「そのような事実はない」と全面否定した。
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今回のプロポ審査で委託業者に選ばれた北見市の業者が市に提出した32人分の従業員名簿。市によると、名簿の8割は市外に居住する。また、北見市の業者が昨年11月に開設した網走支店に常駐者はいない(7日現在)。
地元業者の悪評が流布される一方、市は北見市の業者が委託契約業務を履行できるのか冷静に見極めているようだ。