同市議会事務局によると、抗議文は今月13日に届いた。網走市外の首長から同市議会に抗議文が提出されるのは「極めて異例」(ベテラン市議)。
抗議文は、今月6日の同市議会・文教民生委員会で行われた請願審査の中での村椿氏の発言を問題視。村椿氏は、請願提出者の意見陳述内容を引用した形で、焼却施設の建設予定地を東藻琴地区に決める過程で「(大空町は建設予定地周辺の)3つの自治会のみしか相談しなかった」と発言した。
「町民にお詫び」、議事録から削除
村椿氏は抗議文を受けて、16日の同市議会定例会本会議で、「大空町長はじめ町民の皆さんに深くお詫び申し上げます」と謝罪し、発言を撤回した。
同市議会は村椿氏からの申し入れを受け、不適切な発言部分を議事録から削除することを決めた。
東藻琴地区への広域ごみ焼却施設の建設を巡っては、地元の住民グループが今年10月以降、「住民との合意形成はできていない」とし、建設地の再検討を求める運動を活発化。その一環として、同市議会・文教民生委員会に請願を提出し、受理されていた。
一方で、東藻琴地区の建設予定地からは産廃が見つかったほか、盛り土層は国の安全基準を満たしていなかったことが発覚(11月25日の同市議会・文教民生委員会で公表される)。松川町長は道からの指導を踏まえて「焼却施設を建設することは困難」と判断し、広域ごみ焼却施設の建設地については〝白紙〟になった。(大)