住民協力で児童が伝承

2025-01-10 掲載

(置戸町/教育・文化)

置戸小百人一首かるた大会

 北海道遺産にも登録されている「下の句かるた」。かつては「全町かるた大会」などが開かれるほど盛んだった置戸町でもその人気は衰え、現在は北海道特有の遊びの文化を子ども達に継承する場として、小学校や児童クラブ、地域住民の協力で「置戸小百人一首かるた大会」が開かれている。

練習重ね、楽しさじわじわ

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 町内では1972年に「置戸下の句かるた同好会」が発足し、その年から「全町かるた大会」を開始。当時は会員も60人ほどが在籍し、盛り上がりを見せていたが、さまざまな娯楽の普及などにより人気が衰え、2015年を最後に大会が中止となった。

 置戸小学校の当時の校長が、文化伝承の場をなくすのはもったいないと翌16年から「置戸小百人一首かるた大会」として児童向けに継続。昨年度からは大半の児童が利用する放課後児童クラブ「くるみの会」が、かるた同好会の唯一の会員の男性(82)を招いて百人一首教室を実施しており、冬の室内遊びの一つとして限られた時間での練習だが、少しずつ上達しているという。

 中央公民館で7日に開かれた、かるた大会には1~6年生22人が参加。初心者が多いことから3~4人のチームで取り札の合計枚数で優勝を決める特別ルールで行われた。大会には同校の岸本光生校長も駆け付け、同好会の男性が読み手を務めた。

 子ども達は同好会の男性から出される「次はひらがな二文字の札」「難しい漢字が並んでいる」などのヒントを参考にしながら、目の前に並ぶ札に目を光らせた。取り札の枚数が少なくなると緊張感が高まり、読み手の声とともに素早く札を取る姿もあった。

 参加した2年生徒は「チームでいっぱい札が取れて嬉しかった。もっと頑張って取れる札を増やしていきたい」と話していた。同好会の男性は「札が取れるようになると楽しい。飽きることなく続けてほしい」と期待を寄せた。 (理)

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